野菜プロジェクト
沖縄・伊江島から、被災地仙台へ野菜を送ることで人と人を繋ぐプロジェクトです。
カンパのお願い
「はなつちの会」はカンパをお願いしております。送り先・連絡先をご覧ください。

趣旨と呼びかけ(2013)


あなたは今、どんな日常を闘っておられますか。
できればその苦しみに耳を傾けたい、
そんな私たちは、それぞれがとてもきびしい日常を闘っています。

私たちは「はなつちの会」として、沖縄の生産物を被災地仙台、宮城県南部に送るとい うプロジェクトをしています。
福島第一原発の事故後、広い地域で放射能が空間に、土の中に、海に降り注ぎました。
今もなおその影響は大きく、また、その土地に暮らす人たちと共にあることとは何か、を考え続けています。
沖縄からわずかですが、不定期に野菜や果物、小麦粉や黒糖を送り、それをこども園や コミュニティカフェ、放射線測定室に送って、それぞれの運営にカンパしています。

はなつちの会の名前は「花は土に咲く」の言葉と共に、米軍に奪われた土地を取り返した農民の闘いが由来です。
今、米軍基地や演習地のある沖縄本島や伊江島では、たいへん危険な米軍用機オスプレイが日夜訓練をおこなっています。
轟音の中で、事故におびえながら農作業や生活をしています。
沖縄の状況もたいへん厳しく、空間/内部被曝の危険性の高い被災地と同様に、生きることそのものが脅かされています。
戦前から生えている木が一本もないほど、沖縄戦中/戦後に焼かれてしまった伊江島で、土に命をつないでたくさんの人や動物が暮らしてきました。
被災地では、いまだに余震の続く中、津波や地震で喪失した命や生活のあとを新たに生き直そうとしています。
それは途方もない悲しみと苦しみからの再生であるはずです。

米軍と闘いながら耕されている土地や生活、被災地で放射能と闘いながら、生活を、生きる権利をあきらめない人たちの営み。
本来無いはずの「人災」に生活を中断させられながら、抗議行動や測定や活動をしなければいけません。

はなつちの会プロジェクトは、そんな「被災」を生きる間柄が、生き抜く日々を共有で きること、たまには笑って「おいしいな」と言えること、「もう嫌だ」と泣けるために生き合えること、でありたいと思います。
互いが生きていることをどこかで知っている、と言えるために、どうか、私たちの小さな支援をささえてください。
カンパは必ず役立てます。

そして、そのカンパの先には「なぜ」と怒りながら、疲れはてながら、本当は投げ出してしまいたいとも思いながら、人として、生まれた/暮らした/産んだ/育てた/耕した土地に根を張る「日常」という闘いがあります。
生活するという意志と自立自尊の祈りがあります。

誰もがまもられるべき当然の権利があるはずです。 生きるために何が必要なのでしょうか。
戦争も原発事故も、誰も責任を取らないままに人災が続き、拡大しています。

生きていることを喜ぶため、正直に怒るため、悲しむためにも、共に生かされ合いたいのです。
そして、希望の花を咲かせ続けるために、私たちは行動と生活で手をつなぎ続けます。

2013年3月 はなつちの会
安保由紀子 大嶺祐子 鳥山淳 虹乃美稀子 原田明子
皆川万葉 盛岡晋吾 矢ヶ崎響 屋嘉比優子 山城弘子