メッセージ(2014)(1)虹乃 美稀子
「はなつちの会に寄せて」
震災と、原発事故を経て、丸三年が過ぎました。
魂の記憶に刻まれるほどの衝撃の体験は、時を経て薄まるどころか、
自己の内部へと深まってゆき、そして変容していくのを感じています。
健やかな子育てを支えることを生業とするものとして、
原発事故後のこの地での保育は、日々がまさに手探りでした。
それは今も続きますが、一方で、本来この世で子どもを育てていくということは、
いつの世も本質的に命がけのものなのだろうと、ふと思ったりもするようになりました。
できれば今生において、震災へも、事故へも恨みなく、怨恨からすら喜びの花を咲かすような、そんな心持ちに達することを志して、日々を生きています。
これからの未来を生きるこどもたちの精神的な健やかさ、そして私自身の生涯を貫くいのちに対しても、そう志すことがとても大切な姿勢のように思えています。
ささやかな営みを、続けています。
沖縄と京都、ともに個人的にも深いご縁を感じる地の方々から、ご縁いただいて、はなつち、というその名も大地から生み出される力を送って下さっていることに心から感謝します。
虹のこども園では、食事の前にこんなお祈りをしています。
大地がこれらをもたらしました
太陽がそれを実らせました
愛する太陽、愛する大地
私たちはけして忘れません
大事なことを忘れずに、命を紡ぎ続けていこうと思います。
今年の夏至に、初めて野菜を送ってくださっている伊江島に行けることになりました。
新しい扉が開かれるようで、とても楽しみです。
spaceship 仙台ゆんた
虹のこども園
虹乃 美稀子